産みたいときに産めるカラダでいるために「プレコンセプションケア」
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厚生労働省の発表する「平成29年度版 少子化社会対策白書」によると、日本では男女ともに晩婚化、晩産化が進んでいます。平均初婚年齢は、2015(平成27)年で女性は29.4歳です。これは30年前と比較すると、3.9歳上昇。また、出産時の平均年齢は第一子が30.7歳で、30年前との比較では4.0歳上昇しています。ここには、社会で活躍する女性が増えたことが背景にあることが考えられます。
厚生労働省「人口動態統計」より
では、女性が社会で活躍し、“産みたいときに産めるカラダ”でいるためにはどのようなことに気を付けたらよいのでしょうか?
晩産化にみる高齢出産のリスク
やりがいをもって社会で活躍し、経済的にも自立しているけれど、気が付いたらある程度の年齢になっていた、ということは今を生きる女性に起こりやすいことです。そこから結婚し出産する場合、いわゆる高齢出産という年齢になっていることも珍しくありません。高齢出産には高血圧や妊娠糖尿病などの母体への影響、流産、早産、染色体異常といった赤ちゃんへの影響があることなどがわかっています。また、いざ妊娠を望んでも希望通りに妊娠することができない不妊という問題も起こりやすくなります。
産みたいときに産めるカラダづくり
こうした社会背景を踏まえた上で、妊娠出産を考えるときに大切なのは”産みたいときに産めるカラダづくり“=「プレコンセプションケア」を行っておくことです。「コンセプション」とは「受胎」という意味。つまり、赤ちゃんをお腹に宿すことです。プレコンセプションケアは難しいものではありません。将来の妊娠を考えながら、自分の心とカラダを知り、毎日の生活や健康と向き合うことです。
具体的に、プレコンセプションケアの指南本「今日から始めるプレコンセプションケア―美しいカラダは産めるカラダ」(佐藤雄一著/ウィズメディカル株式会社発行/1000円)を参考に見ていきます。
◆適性体重をキープしている
◆タバコは吸わないし、パートナーも吸わない
◆アルコールは控えている
◆感染症の知識を持っている(風疹・B型/C型肝炎・性感染症など)
◆しっかりと睡眠をとっている
◆定期的に乳がん・子宮頸がんの検診を受けている
◆風疹ワクチンを接種している
◆バランスの良い食事をこころがけている
◆料理をつくるのが好きだ
◆こまめに運動している
◆ストレスは溜め込まないようにしている
◆将来の妊娠・出産のライフプランを持っている
これらの項目の中で、あなたはいくつチェックすることができたでしょうか?この項目を正しく理解し、守っていくことが、プレコンセプションケアそのものです。自身の健康を守り、健やかな体を維持すること。それが将来、年齢があがっても“産む”を可能にし、また、健康な体による出産であるからこそ、再び社会で“活躍する”ことのできる女性のカラダづくり、なのです。本を参考にご自身のカラダを見つめなおす機会をもってみるのはいかがでしょう?